スリランカに経済回復の兆し(2024/08/29)
スリランカ・センサス統計局(DCS)は6月14日、2024年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率を前年同期比5.3%と発表し、IMFによるスリランカの経済見通しでも、2024年は2.0%、2025年は2.7%となっており、経済破綻から早くも回復してきていることが鮮明になっている。
DCSは、2024年第1四半期までに前年からのインフレが徐々に落ち着き、建設業を中心に安価に原材料を仕入れることが可能になったため、経済が活性化したと分析している。また、外国為替市場の流動性拡大や輸入制限緩和により製造業に好影響がもたらされたほか、観光客数の増加で観光関連産業の成長がみられたと指摘している。(JETROビジネス短信b1320d770ac00b35より抜粋)
しかしながら、インフレ率や金利の低下、輸入規制緩和等により経済活動の正常化が進展すると見られるものの、公共料金引上げや増税等が 生産活動や総需要の下押し圧力となり得ることや、財政健全化や国有企業改革等の痛みを伴う改革の影響、2024年9月21日に 実施される予定の大統領選挙による影響も注視する必要がある。(在スリランカ日本大使館資料「最近のスリランカ経済2024年8月」より抜粋)